前回から引き続き、ブルースのベースラインを研究するコーナーです。
前回はほんとに単純な、いわゆるスリーコードブルース(I7、IV7、V7しか出てこないやつ)をやったので、
今回からはちょっと変わって、Billie's Bounceという曲を題材にしてみます。
ブルースなので、構成は前回と同じく12小節で一まとまりなのですが、
コード進行が少し複雑になってます。
今回はベースラインを見る前に、コード進行について考えることにします。
そのコード進行、どんな感じかというと、こんな感じです:↓
F7 | Bb7 | F7 | C-7 F7
Bb7 | Bdim7| F7 | A-7 D7
G-7 | C7 | F7 D7| G-7 C7
わりと複雑になっちゃいました笑
一行目: F7 | Bb7 | F7 | C-7 F7
これ、スリーコードブルースだったら、
F7 Bb7 F7 F7
になるところですよね。
なので、最後の1小節だけ F7 が C-7 F7 に変わってるわけです。
このC-7 F7 は、次のBb7に繋がる251だってことが分かるでしょうか。
こんな感じで、ブルースをジャズっぽくした曲(その名もジャズブルース)では、
いろんなところに251を入れるらしいです。
そうすると何が起こるかというと、
セブンスコードのみで演奏されるブルースよりも、
調性がはっきりして、ソロを演奏しやすくなるらしいです。
いや、セブンスコードだけであれば、使える音の種類がたくさんありますので、
そっちのほうが自由にできるって考え方も出来ると思うんですが、
あんまり自由すぎてもなにしていいかわかんなくなったりしますよね。
そんな理由からなのか、とにかくブルースをジャズっぽくやろうと思ったら251入れる、と覚えておくといいようです。
2行目: Bb7 | Bdim7| F7 | A-7 D7
はい、ここは、スリーコードでやるなら、
Bb7 Bb7 F7 F7
のとこですね。
2小節目と4小節目が変わってます。
まず目を引くのはBdim7ですよね。
これ、とりあえずルートがBb7から半音あがりますね。
ルートが半音あがるんですが、コードはドミナント7からdim7になります。
このとき、ルート以外鳴ってる音は変わらないって事が分かるでしょうか。
dim7って、ドミナント7の3,5,7度を半音下げるってことでしたよね。
ドミナント7は M3 P5 m7
dim7は m3 -5 -7 (-7は減7度、つまり短7度の半音下)
ね、全部半音下がってます。
で今回、ルート自体がBbからBにあがってるので、
つまりルートは半音上がって、コードの種類がdimになってルート以外半音下がるので、
コードが変わったときに変わるのはルートだけになります。
Bb7 : Bb D F Ab
Bdim7 : B D F Ab
で、dim7のときはとりあえずディミニッシュスケールが使えるのですが、
ディミニッシュスケールってまだやってなかったような気がするので、
とりあえず簡単にやってしまうと、
ディミニッシュスケール: R M2 m3 P4 -5 m6 M6 M7
RがBだとすると、
B C# D E F G Ab Bb
いつものスケールより1音多いんですよ。。
なんですが、今回みたいにブルースで#IVdim7が出てきたら、
普通にFブルーススケールでもいいらしいです。なのであんまり恐れることはありません。
さらに付け加えると、ドミナント7コードで使えるスケールの中に、
コンディミってやつがいます。
コンディミは、コンビネーションオブディミニッシュスケールの略らしいんですが、
たとえば Bb7だったら、ルートの半音上、Bから始まるディミニッシュスケールのことを、Bbのコンディミって呼ぶらしいのです。
そうするとですね、今回のこのBb7 から Bdim7の流れ、
ずっとBディミニッシュスケールが弾けるってことですよね。
同じスケール弾いてても、Bb7のときはBbのコンディミ、Bdim7のときはBのディミを使ってるってことになるのかなと思います。
この、ディミニッシュスケールとコンディミの流れは、
今回のコード進行と合わせて覚えちゃうと覚えやすいと思ったので、
ちょっと長くなりましたがご紹介でした。
で、コードの続きに戻りますが、
三小節目は普通にF7、で4小節目はA-7,D7です。
この次がGー7なので、これもGにつながる251だと思っていいのかなと思います。
解決先がマイナーコードだから、A-7b5でもいいのではと思いますが、あんまり細かいこと気にしててもしょうがないので、そういうもんかと思っておきます。
で、3行目。
3行目:G-7 | C7 | F7 D7| G-7 C7
3行目の最初のコード、
前回やったスリーコードのときはC7でしたが、今回はG-7ですね。
こんな感じで、9小節目のコードがIIm7になることもブルースでは多いみたいなので、
まあそうなんだ、と覚えておくことにします。
(流れとしては、そもそも9小節目はIIm7の曲で、そこにつながるように8小節目で25やったんだな、と考えます)。
で次は普通にC7、
で普通にF7かと思いきや、
F7からD7、、
でG-7からC7
という進行ですね。
これ、最後の小節のG-7 C7 から頭のF7に戻るのは251の進行と考えたいところなので、
そのG-7の前に、G-7に対するV7であるD7を入れたって考えるんですかね。
まあここも、ふーンって感じでコード進行を受け入れることにします。
というわけで長くなっちゃいましたが、
まとめると、
1 ブルースをジャズっぽくしようと思ったら、とりあえず251の進行にしてみる
2 dim7コードは怖くない(普通にキーのブルーススケールで考えるか、ディミニッシュスケールも覚えておくと尚よし)
ってことですかね!
さあ、次回からまたベースラインの研究に入ります!
0 件のコメント:
コメントを投稿