2017年5月3日水曜日

4ビートのノリについて / 英語動画紹介



映画マスクの音楽を担当したRoyal Crown Revueというバンドのドラマー、
Daniel Glassが、アメリカの(ジャズ含む)ポピュラー音楽の特徴について、
ドラム演奏の観点から説明します。

4ビートってどうしてもノリが出ないというか、
ジャズを本格的に習ったことのある人じゃないと基本よく分かんないものってイメージありますが、それをものすごくクリアに説明してくれる素晴らしい動画です。

最初の演奏のあと、まずはジャズの歴史の説明。

もともとチューバが低音を担当していたときは息継ぎの問題でボン、うん、ボン、うんという二拍子のようなリズムだったが、ベースの登場でいわゆる4ビートが生まれた。

均一で流れるようなビートのことを彼は”パルス”と呼んでいます。
このパルスこそ、アメリカのポピュラー音楽の最大の特徴であり、魅力だと。

昔のバンドはマイクなど音響システムが整わないなか、驚くような大きい会場で人を躍らせていたけど、これはバンドのパルスがぴたっと揃って、みんなに響いたからだと説明します。

で、パルスは4分音符であって、じゃあ音の長さの調節が基本できないドラムはどうやって4分音符を表現するか。。という話になってきます。(開始17分あたり)

結論としては、腕やスティックに、動きが止まらない円運動をさせることが大事と言ってます。音ではなく、動きで4分の長さを感じるということですね。
べーシストの腕(コントラバスですが)も、円のように動いて止まらないだろう、みたいな話も出てきます。

(そういえばstanding in the shadows of Motownという映画で、多分ジェームスジェマーソンの息子が父親について語る下りで、親父は女の人の尻の揺れでノリをよく表してたみたいなところがあったような。尻のゆれも円運動だし、同じことについて話してたのかなと思いました。)

これはドラマーがいわゆる4ビートやるときにまず超参考になると思うんですが、
ベースの観点からも、気持ちいい4ビートってどんなものなのかについてとても示唆に富む、ものすごくいいレッスンでした。

また、ジャズとか4ビートに限らないと思いますが、

ノリをあわせるって言うのは、一つ一つの音を出すタイミングを合わせようとするって事じゃないですよね。打点だけをあわせようとしてもすごく難しいし、たとえ合ってもあんまり気持ちよくないというか。この動画でいうパルスの流れみたいなものが演奏者間で共有されてるのが大事なんだろうと思います。

で、それが共有されたときにはじめて、シンコペーションのキメとかも生きてくるし、
ちょっと前ノリでこのシンコペーションやってみようとか、そういう違いについても追求できるようになるのかなとも思いました。パルス大事すぎる。


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