2017年7月21日金曜日

ベース練習日記58 セカンダリードミナントについて 1 読む練習シリーズ4

読む練習シリーズでは前回ドミナントモーションや251について勉強したので、
今度はセカンダリードミナントについてみていきます。


セカンダリードミナントは、


一言で言うと、


ダイアトニックコードの前に置かれるドミナント7コードのことです。




いつもキーCmajで説明してるので、
今日は趣を変えて、Gmajで説明してみます。


GメジャースケールはFにシャープがつきますので、
(パッと出ない方はサークルオブフィフスについての過去記事をご覧ください!)

G A B C D E F#

ですね。


で、ダイアトニックコードが、
こんな感じでした。








以前考えたドミナントモーションは、

このV7(ドミナント)である D7 から、
I△7(トニック)である C△7 への進行でした。


この進行がめっちゃ気持ちいいんすよ、って話は、ドミナント7についての過去記事を御参照下さい。この進行が気持ちいい、っていう事自体にすごく意味があります。



で、セカンダリードミナントは、

トニックであるI△7以外のダイアトニックコードの前に、

対応するドミナント7を入れちゃおう、って考え方です。




どういうことか。


たとえば、Gメジャーキーのコード進行、


G△7 Am7 C△7 D7
繰り返し


を考えます。
最後のD7からG△7が、今まで見てきたドミナントモーションでした。
これは全部Gメジャーのダイアトニックコードです。


ここで例えば、

Am7 に注目します。


ここでまず、こいつがm7であることは一旦忘れて、
ただただ単純にルートのAだけを見つめます。



見つめたら、



このAを、I番だと 仮に 考えます。
そしたら、Aから完全5度上の音を探します。


Aから完全5度上の音は、Eです。


ここまで分かったら、簡単です。Eに7をくっつけてE7というコードにして、
もともとあったAm7というコードの前に置いてしまうのです。



G△7 Am7 C△7 D7


これを、


G△7 E7 Am7 C△7 D7



こうしちゃうわけです。
(元々4小節の進行なので、 ためしに弾いてみるときはE7とAm7を2拍ずつにするのがいいかもしれません。べつにしなくてもいいんですが。)


するとですね、特に違和感無いコード進行になったと思います。


このE7,もともとGメジャーのダイアトニックには無かったコードです。
つまり、キー以外の音が入ってるわけです。
(ダイアトニックでEのコードはEm7でしたから、Gの音がG#になってるわけですね)


ちょっと補足。251のときに、251が鳴っている時には、
1をトニックにしたキーを想定しますって話でましたよね。
それとおんなじで、今回例えばAm7の前にE7を入れたわけですが、
このE7からAm7の部分は、部分的にAマイナーのキーになっていると考えることもできます。



で、このE7。これは、元々のキーのドミナント7ではありません。
GメジャーのV7はD7ですもんね。

ですが、次のAm7にドミナントモーションします。
こういう使い方をされてるドミナント7コードを、

セカンダリードミナント と呼ぶわけです。















このセカンダリードミナント、


メジャーキーのダイアトニックコードの、


I番とVII番以外のコード、全てに対して使えます。


I番は使えないっていうか、普通にV7がそのキーの中にいて、
こいつはセカンダリードミナントじゃなくてドミナントですよね。

VII番の前に、そこから完全5度上のセブンスコードを入れるのも、
別にやったら殺されるってワケじゃないですが、あんまり上手く行かないみたいで、無いものと思っておいていいみたいです。



つまり、
今回の進行ではAm7を例にとりましたが、

G△7 Am7 C△7 D7

これを


C△7のCから完全五度上のGをG7にして
G△7 Am7 G7 C△7 D7


にしたり、


D7のDから完全五度上のAをA7にして
G△7 Am7 C△7 A7 D7



にしたりも考えられます。
実際どうするかは、メロディーとかと合わせていい感じになるかを考えないといけないです。





このまえツーファイブワンについて考えたときに取り上げた、Fly Me to the Moonのコード進行をもう一度見てみます。











この進行で、2行目と3行目の最後の A7 に注目してください。

この曲はキーがCメジャーですので、
A7はダイアトニックコードじゃありませんでした。

ということでこれ何かな?って思ったときに、

A7の次のコードみると、


Dm7なんですね。
DからAまではばっちり完全5度です。

なので、
このA7もセカンダリードミナントだって分かりました。



というわけで。
知ってる曲のいろんなところにセカンダリードミナントを勝手に挟む遊びをすると面白いので、ぜひやってみてください!

次回の読む練習シリーズでは、セカンダリードミナントをツーファイブに分割する技についてご紹介します。

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